静岡県浜松市の一級建築士事務所。公共施設･オフィス･病院･商業施設等、様々な建築･設計に対応します。

こんにちは。設計スタッフの本田です。

前回の昨年11月のブログでは海外研修から帰ってきたところでしたので
その興奮のまま書いてしまいましたが、ちょうど同時期に私も数年に渡り
関わってきました「GREENITY IWATA」さまがグランドオープンされました！
昨年12月のブログに弊社杉山くんも書いていますのでそちらも
是非お読みいただきたいですが、今回は別の角度から書いてみたいと思います。

私もGREENITYさまのインスタグラムをよく拝見させてもらっていますが、
館内のデザインやアートについても投稿していただいており、関わった立場としては
大変嬉しく思っております。
特にアートに関してはディレクションされたA&Mさま始め、作家の皆さまについてや
作品のコンセプト、ストーリーに至るまで詳しくご紹介いただき、読んでいてとても興味深く、有難く思います。

今回は完成に至るまでに本当に様々な方が携わり、デザインの分野では建築と全体の
統括ディレクションは弊社が担当し、コンセプトワークはシンクロ企画さま、客室エリア
・1階ロビー・ラウンジ・レストランエリアはthe range designさま（1階はINNODYさまと共作）、
2階のバンケット（陽 / HINATA）エリア・3階のチャペル（HARENO HALL）エリアやルーフトップなど
ウェディングエリアはJamo associatesさま、ガーデンはDAISHIZEN／SOLSOさまにご担当いただき、
錚々たるデザイナーの皆さまにご参加いただきました。

その中で弊社がインテリアデザインを担当したエリアについて、メインの完成写真やコンセプトは
今後弊社ホームページの「WORKS」に載せる予定ですが、それに先んじてもしかしたら枚数制限のある
「WORKS」には載らないかもしれない？写真とともに各デザインのコンセプトやストーリーをご紹介したいと思います。


↑温泉エントランス
磐田原台地を深く潜っていくとモール泉の湧き出た温泉に辿り着く、、というストーリーの為、
左官材で壁に台地の地層を表現しました。左官仕上げはA&Mさまの手によります。
入口側から見て、奥に向かって天井と壁を絞り、行く先への期待感を高めています。


↑温泉入口前にある石のオブジェは旧磐田グランドホテル エントランスの前にあった石を一部加工し、設置したものです。
種類は地元で採れる青石です。


↑温泉 Daichi


↑温泉 Sora

Daichi＝直線的でダークトーンでまとめた力強いデザイン、Sora＝有機曲線とグレージュ～アイボリーで
まとめた自然を意識したデザイン。いずれも地層深くにあるイメージの為、敢えて間接照明を中心とし
明るさを抑え、演出的な雰囲気としました。


↑大ホール（煌/KIRAMEKI）の調色照明バージョン
GREENITY IWATAさまの関連会社である浜松ホトニクスさまを象徴する「光」をテーマとしたデザインです。
壁上部にはホトニクスさまの取引先である日亜化学工業さまのライン照明を表向きに、壁向きに調光調色可能な
間接照明を取り付けました。先日ジュビロ磐田の会見がここで行われているのをテレビのニュースで見ましたが、ちゃんとジュビロカラーの水色にしていただいており、嬉しく思いました。
壁下部は同じ階のバンケット（陽 / HINATA）エリアの天竜檜のリブデザインと呼応させています。ホールに適した音響の為、
壁には凹凸を持たせ、格子の奥には吸音システムを配しています。（音響計画はヤマハさまにご監修いただきました。）
床の特注ロールカーペットは製作は東リさま、デザインはヤーン ディポー 棟方さま（あの棟方志功のお孫さん）にご担当いただき、光電子増倍管が連続するスーパーカミオカンデの内部をモチーフとしたパターンです。


↑1階 ロビー隣接の男性用トイレ


↑同じく女性用トイレ

隣接するロビーエリアのデザインを踏襲し、照明器具やミラーなどもデザインを合わせ特注しました。
「エフォートレスエレガンス」をテーマとし、素材や色を決めましたが、結果的に「GREENITY」な色味になったので良かったと思います。尚、「エレガンス」さの追求の為、敢えて大きな音が出るハンドドライヤーの設置は取り止めました。

上記以外にも各デザインについて説明したいくらいですが、このくらいにさせていただきます、、
是非実際に足を運んで、非日常感を体感し、楽しい時間を過ごしていただければ幸いです。

※掲載した写真は今回も写真家の髙橋菜生さま（@Nao Takahashi）に撮影していただきました。