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ベルロックワイナリー

2024.12.09NEW

こんにちは。設計スタッフの浅井です。

 

11月末に竹下事務所の海外研修でスペインのバルセロナへ行ってきました。

 

私が入社したばかりの頃はちょうどコロナ禍ということもあり、海外研修が実施できない状態でしたので、今回初めて研修旅行へ参加することができました。海外旅行の経験もほとんどない状態でしたが、今回の研修旅行では副幹事という役割を任せていただき、出発の数ヶ月前からスペインの建築情報の収集やスケジュール調整を進めていました。

3日間の滞在の中で、ガウディの建築群やそのほかにも多くの建築を見学しましたが、その中でも最も印象深かった建築について紹介したいと思います。

 

バルセロナから車で1時間半ほど北上し、自然豊かな田舎道を進んで行った先にベルロックワイナリーという場所があります。

ベルロックワイナリーは、2017年にプリツカー賞を受賞したスペインの建築家ユニットRCRアーキテクツの設計です。

 

山の中で看板もほとんどないような場所なので、目的地がここで合っているのかと不安になりながらようやく辿り着くと、

葡萄畑の中から地下へ向かうコールテン鋼のアプローチが見えてきます。

 

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↑地下へ潜り込むアプローチ

 

地下へくだっていくとその先には、ワインの試飲や滞在スペースとして利用される屋外広場が現れます。

今回は施設見学とワインの試飲を含めたプランを予定していたので、開放的な空間の中でワインも堪能してきました。ワインボトルのラベルデザインも設計事務所のRCRアーキテクツが担当したらしいです。

 

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↑アプローチの先にある屋外広場

 

そして、施設見学では、地下に広がる一連の空間を案内してもらいました。

まず、地下の貯蔵庫・ホールへつながるアプローチです。この地下部分もコールテン鋼が使用されています。

照明も足元のみを照らす最低限の設えで、洞窟に潜り込むような雰囲気があります。

 

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↑貯蔵庫へつながる動線

 

先に進むと、地下貯蔵庫が現れます。この地下空間には機械設備が一切導入されておらず、自然環境そのままの状態でワインを保管するという方法がとられています。その為、地下空間は樽と天井・壁を構成するコールテン鋼のみの至ってシンプルな空間です。

 

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↑地下の貯蔵庫

 

また、地下空間には階段状のレクチャーホールも存在します。レクチャーホール上部には地上とつながるトップライトが設られており、トップライトから差し込むライン状の光は、地下空間をとても幻想的な雰囲気に演出していました。

 

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↑トップライトから光が差し込むホール

 

RCRアーキテクツは、敷地にすでに存在する自然環境を生かし、素材の選択や再生素材の使用した作品が多く見られます。

私たちが日常で行う設計でも「敷地が持つ特徴をどのように活かすか」ということは、常に議題のひとつとしてあがります。あたかも元々そこに存在していたかのような自然な立ち居振る舞いをする建築を今回体感できたのはとても大きな経験値となりました。

今回の海外研修の中で得た経験を設計業務に活かしていきたいと思います。

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